【LGBT当事者が綴る】病気や介護の不安を「安心」に変える。任意後見制度でパートナーと結ぶ、もうひとつの絆

【LGBT当事者が綴る】病気や介護の不安を「安心」に変える。任意後見制度でパートナーと結ぶ、もうひとつの絆

2026年4月4日
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LGBTとして生きている、今のあなたへ

「もし私が倒れたら、誰が私の手を握ってくれるんだろう?」 「家族じゃないからという理由で、病室に入れてもらえなかったら……」

2018年にこの記事を書いてから8年。世界は少しずつ変わり、パートナーシップ制度も広まりました。しかし、パートナーシップ制度は法的強制力は無く、私たちの心の奥にある「根源的な不安」は、法律が変わらない限り消えることはありません。

FPとして、そして一人の当事者として。 私は今、改めて伝えたいことがあります。法律が私たちを守ってくれないのなら、私たちは「制度」を自分たちの手で手繰り寄せ、絆に変えることができるんです。

今日は、元気なうちに結んでおく「任意後見制度」という、パートナーと絆を結ぶ方法についてお話しします。


1. 任意後見制度は、大切な人を「公式な味方」にする魔法

私たちが一番怖いのは、自分が判断できなくなった時に、最愛のパートナーが「ただの他人」として扱われ、蚊帳の外に置かれることではないでしょうか。

  • 制度の仕組み: 自分が元気なうちに「もし私の判断力が落ちたら、この人に私の生活を任せます」と公証役場で約束しておく制度です。
  • 得られる安心:「これを結んでおけば、もし将来あなたが認知症になっても、私があなたの財布を守り、あなたが望む場所で暮らせるように手続きができるよ。」……そんな約束ができる安心です。

2. 医療現場での「壁」を、あなたの意思で突破する

意識がない時、手術が必要な時。病院側が「ご家族を」と言った瞬間、パートナーの足が止まってしまう。そんな悲しい場面をゼロにしたい。

  • 対策: 任意後見とセットで「医療同意に関する委任」を明確にしておきましょう。
  • 得られる安心:「もし私が話せなくなったら、あなたが私の代わりに『私らしい最期』を決めてほしい。 あなたに最期まで側にいてもらいたいから」……そんな風に、パートナーに法的な自信を持たせてあげられる安心です。

3. 2026年の新常識:死後事務委任で「最後まで自分らしく」

任意後見は「生きている間」のサポートですが、2026年の今、セットで考えたいのが「死後事務委任契約」です。

  • 対策: 葬儀、納骨、家財の整理、そしてSNSやデジタル資産の整理を任せる契約です。
  • 得られる安心:「私が旅立った後、あなたが手続きで困らないように道を作っておくね。親族との板挟みにならず、あなたが私を静かに見送れるように。」……そんな、残される人への最後の優しさを形にできる安心です。

4. 当事者のFPとして、あなたに伝えたいこと

法律は冷たいかもしれません。でも、これらの制度をパズルのように組み合わせれば、私たちは「家族」に近い、あるいはそれ以上に強固な守りを作ることができます。

「手続きが難しそう」「お金がかかりそう」と足が止まることもあるでしょう。でも、その一歩は、あなたとパートナーのこれからの30年、40年を「怯えなくていい日々」に変える投資です。


まとめ:愛を形にする第一歩を

制度を知ることは、不安を安心に変える第一歩です。 「自分たちも準備を始めたい」と思った方のために、具体的な手続きの流れを別記事に詳しくまとめました。

[パートナーに自分の未来を託す。「任意後見制度」の手続きと、心の準備のすすめ(内部リンク)]

まずは自分たちで何ができるか、パートナーと一緒にページをめくってみてください。

【FP空薙の注目窓口】

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