赤の他人を「公式な味方」にする力
「私が私でなくなったとき、誰にそばにいてほしい?」 任意後見制度は、そんな究極の問いに対する、私たちなりの答えです。手続きは少し複雑に見えますが、一歩ずつ進めば大丈夫。パートナーを「公式な味方」にするためのステップを、FPの視点と当事者の想いを込めて解説します。
ステップ1:何を、どこまで託すか話し合う
まずは二人で「財産管理(お金のこと)」と「身上保護(生活や介護のこと)」について話し合います。
- やるべきこと: 預金、不動産、公共料金の支払い、そして「どんな介護を受けたいか」を共有します。
- ? このステップで得られる安心:「これを決めておけば、もし将来私が認知症になっても、あなたが私の財布を守り、私が望む場所で暮らせるように手続きができる。 」という約束が、二人の絆をより深くしてくれます。
ステップ2:必要書類を揃える
公証役場へ行く前に、以下の書類を準備します。
- 本人(あなた)と受任者(パートナー)の戸籍謄本、住民票、印鑑証明書。
- ? このステップで得られる安心:役所へ通い、書類を一つずつ集める作業は、少し手間かもしれません。でも、「公的に認められる準備」を着実に進めている実感が、漠然とした将来への恐怖を「具体的な安心」へと変えてくれます。
ステップ3:公証役場へ予約・文案作成
お近くの「公証役場」へ電話し、LGBTの任意後見について相談したい旨を伝えます。
- やるべきこと: 公証人と打ち合わせをし、二人の状況に合わせた契約書(文案)を作ります。
- ? このステップで得られる安心:公証人は中立なプロ。「絶対に無効にならない、国が認める契約書」を作る作業は、婚姻届を出せない私たちにとって、もうひとつの力強い「誓い」になります。
ステップ4:契約当日(費用とサイン)
二人で役場へ行き、署名・捺印します。費用は手数料や登記料を合わせて3万円〜5万円程度が目安です。
- ? このステップで得られる安心:手元に残る契約書の控えは、どんなお守りよりもあなたたちを守ってくれます。「何かあっても大丈夫、私たちは法的に繋がっている」という確信を持って、帰り道のランチを楽しめるはずです。
まとめ
手続きは、確かに少しパワーがいります。でも、その山を一つ越えるたびに、二人の関係は「不確かなもの」から「社会的に認められた強固なもの」へと変わっていきます。
もし、「自分たちだけで進めるのは不安だな」と思ったら、まずはプロに相談して、二人のための「地図」を描いてもらうことから始めてみてください。あなたの勇気が、大切な人の未来を救います。
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